大放言 百田尚樹

25万部突破!だそうだ。

 
「労働」の深い意味が読み取れる、として囚人に与える最もきつい仕事の話があげられている。「穴を掘らして埋め戻させる仕事」。「この作業を延々と続けさせると、どんなに精神的に強い囚人も心が折れ、やがて肉体的にも崩壊する。逆にどれほど過酷な労働をさせても、それが何かしら役に立つ、あるいは何らかの達成感があるという仕事なら、囚人は耐えられるという」。
 
 刑法の量刑は軽いから重くしろと主張するのは、刑法が制定された明治40年の日本人の平均寿命は44歳くらいだから、寿命を50年と考えて、懲役15年は軽くないといえる(30歳の男が人を殺すと残りの人生はほとんどない)が、今は平均寿命は80歳を超えたから、15年の刑期を務めても、まだ35年も残っている計算になる、からだ。
 
 面白いことを考えるなと少し感心した。