文藝春秋2020年9月 熊本豪雨災害は「脱ダム」の悲劇だ 川辺川ダムが建設されていたら、ここまでの被害にならなかった 藤井聡

7割ほど進んでいた川辺川ダムの建設。ところが突如2008年に中止に。今回の熊本豪雨災害は、「脱ダム」ブームの中で起きた人災であると主張する筆者。ダムによらない治水は①遊水池②放水路③引堤⓸堤防嵩上げがあるが費用の点で問題があり、しかもそれも工期が気の遠くなるほど時間がかかる。予定どおりダム建設が進んでいれば2017年には完成していたというから、少なくともダムが完成していれば100%洪水を防げたとは言えないまでも流量を減らしたことは確実で堤防決壊を防げた可能性は十分にあると主張する。洪水被害は地震と異なり予見できるのだから治水対策は可能である、川辺川ダム建設は再開せよという。

 

とても説得的です。脱ダムって確かに一時ブームになっていましたが、ブームに乗るだけだと如何に危険なことなのか大変勉強になります。政治家はこの論考を是非読んでダム再開をしてほしい。