椿の花咲く頃(全20話)その2 2019年 脚本イム・サンチュン

夜食の出前を届けようとしたところにヒャンミが戻ってきたので、配達を代わりヒャンミがバイクで出かけた。ジョンニョルがヒャンミの後を追い掛け、ヒャンミにカネを要求されたジェシカもヒャンミのバイクを追った。酔ったギュテの前をヒャンミが通り過ぎる。猫の餌を調べてもらうと猛毒の農薬が検出された。毎週木曜の朝はヨンシクがドンペグと一緒に朝市の仕入れに出掛けたが、この日はオンサン湖で火事があったため一緒に行かなかった。ところが湖でドンベクの焼けたセーターを見つけすぐに市場に向かった。ドンベクは市場の事務所に鍵を掛けられて閉じ込められる中、市場が火の海になり、ヨンシクは大やけどを言いながらドンベクを助ける。ヨンシクは「もう疲れました。やめにします。もう楽になりたいです」とドンベクに告げ、別れを確信したドンペグに「友達以上は終わりです。もう結婚しましょう」とプロポーズした。驚きの余りドンペグは「愛してる」と言う。湖からヒャンミのヘルメットが見つかる。ジョンニョルは記者たちに別居や離婚の危機を書くのは自由だが、子どものことだけは伏せてくれと頭を下げる。ヒャンミが行方不明になった当日、ジェシカがバイクを煽り路肩に落ちたがヒャンミがまだ生きていたことを思い出したギュテは友人の携帯ショップを訪ね位置情報を調べた。ヒャンミの携帯は湖の真ん中にあった。ドンペグは病院で医師が母に腎臓移植を勧めていることを聞き、娘のドンペグに腎臓移植を頼むために一度は捨てた娘の前に姿を現したと思い込む。ヨンシクがお腹にまだいた会長が女の幼子を連れた母親の様子を見て豚足をご馳走する。幼子の名はドンベクだった。ドンベクの母は再び行方不明になる。ヒャンミを轢いたのはジョンニョルの車を運転した彼の妻だった。エステ殺人事件の現場に設置されていた防犯カメラの映像を漸く見ることが出来たヨンシクたちは、ジョーカーが店に入った後、別の人物も発見した。ドンベクの母は「未婚の母の家」でボランティアをしていたことやその前はピルグがいた乳児院にいたことを知る。ドンベクの母は事件の当日、娘が通うエステの入ったビルに塗料の臭いをさせた男が入るのを見て異常を感じ、危険を察知した直後に非常ベルを押し娘を救った。ドンベクの母の養娘がドンペグの前に突然現れてドンペグに母が現れたのは死亡保険金を渡すためだったことを知る。ヒャンミはバイクで出前の配達に出た時、ギュテに出会い、マジメにやり直すと言って行き去った。ドンベクに不審な人物からスクーターを取りに来いとの連絡が入り、廃墟になったビルの駐車場に行くとスクーターにはヒャンミが死んだことを知らせるメモが貼られていた。同じ頃、湖からヒャンミの遺体が発見される。ドンペグは犯人を見たが、顔に見覚えはなかった。街の女達がドンベクを助けようと結束した。ドンベクの母は警察署より派出所の方がまともに話を聞いてくれると思い、ヨンシクを訪ねてドンベクに内緒で当直室を使うようになる。事件当時の断片的な目撃者が現れて少しずつ犯人の行動が明らかになってくる。スクーターを運ぶトラックが盗難車だったが、所有者はドンペグの母がジョーカーだと怪しむフンシクだった。ピルグは自分がドンペグと一緒にいるとドンペグが結婚できないと思い、父のジョンニョルとソウルで一緒に暮らすというが、本当は母ドンペグと別れて暮らすのは厭だった。ヒャンミの爪から皮膚が出たことで警察はフンシクにDNA検査を求め、併せて奥の部屋にいた父親にも求めかけたが車椅子状態だったので父の分は検査しなかった。だがヨンシクはフンシクの家庭ごみを回収して独自にDNA鑑定をしようとしていた。ヒャンミは死ぬ前に何かを飲み込んだため、胃の中から黄色いものが出てきた。ピルグがいなくなるとドンベクは抜け殻のようになり、ヨンシクもその穴を埋められなかった。DNA鑑定の結果、ヒャンミの爪に残った皮膚はフンシクのものではなかった。だがフンシクの家庭ゴミから出てきた髪の毛と一致した。フンシクの父は5年前事故で脚が不自由に。ピルグがドンペグから離れて暮らすと言った理由を知ったドンベクはピルグを連れ戻した。フンシクの父が逮捕されたが、ドンベクは号泣しながらピルグをこれ以上苦しめたくないから、これからは母親に徹し母親として生きると言ってヨンシクに別れを告げた。大人になったピルグが明るい青年として胸を張り歩きながら母と電話で話をしている。ドンペグの母の病気は遺伝する確率が高いが、ドンベクはそれを知っても移植すると言い張り、母は姿を消す。ドンベクはヨンシクに母を探してほしいと頼む。ヨンシクはドンベクの母から、ドンベクに毎年健康診断を受けさせること、別れようと言われても諦めないでドンペグを独りにさせないでと頼まれていた。ドンペグの母は手紙でドンベクと別れた理由を伝えた。子連れで働く場所がなく娘に悪い影響を与える位なら施設に預けた。養子に出されたが実母がスナックで働いたと聞いて離縁され、大人になったドンペグがスナックを開いたのを知り、心配した母は今さらながら愛情を娘に注ぎ、同じ透析患者にならないよう料理をし始めたのだった。フンシクが肩身の狭い思いをしていると思ったドンベクがフンシクを店に連れてランチをサービスするが、フンシクは敬語を使わなかったドンベクに言葉遣いを正し、咳をし始め出始めた。ドンベクが度々聞いた乾いた咳をフンシクがし始めたのを聞いたドンペグは真犯人はフンシクだと直感した。ヒャンミが死ぬ前に飲み込んだ黄色い謎の物体はフンシクがいつも耳にしていた耳栓だった。ヒャンミ殺害の事件の時にフンシクを手伝ったのが父だった。父はヨンシクに息子を怪物にした自分が責任を取らなければと泣きながら語った。フンシクが真犯人だと確信したヨンシクはカメリアに向かい、フンシクは店を出た。その直後ビールのジョッキでドンペグはフンシクの後頭部を後ろから殴り付ける。ヨンシクの母はドンペグに、母親が暗い顔をすればピルグも暗い子になるから、自分やピルグのことでなくドンペグが幸せになることを願っている、どうしてもヨンシクが好きだというなら大切な家族として受け入れると言う。ピルグもヨンシクに、ドンペグが泣いているんだから早く行ってやってと言う。会長はピルグにもこれからは私が守ってあげると言う。ドンペクの母の緊急移植手術が決まり、ギュテが最高級の救急車を用意し、所長が街中の信号機を青信号にしてノンストップでジャヨンがかつて離婚で世話した腎臓専門医の下に運ばれ、腎臓移植手術が大成功に終わる。目を覚ましたドンペクの母はドンペクのお陰で命が助かることを知る。ギュテとジャヨンも寄りを戻し、ジョンニョルはピルグがメジャーリーガーになるまでサポートすると約束し、ジョンニョルとジェシカが仲直りする。ドンベクとヨンシクが出会ったのは互いに奇蹟だと言い合う。ピルグが成人になった場面が再び登場し、メジャーリーガーに挑戦する記者会見をテレビでドンベクとヨンシクが見て、ドンベクは再び人生が奇跡だと言い、愛おしそうに互いの手を握り合う(了)。

 

心がほっこりする良いドラマでした。