性と国家 佐藤優 北原みのり

AKB48のやり方は、アメリカのスタンダードで見た場合は児童ポルノだと思う(47p)
・沖縄問題を考える際のキーワードは当事者性と指摘。一番やっちゃいけないのは、本土の人間が「日本の他所では考えられないようなこんなひどいことが沖縄でおこなわれているんだ」という上から目線で入っていくこと(94p)。それはつまり趣味でしかない
キリスト教文化圏では「水に流す」という発想は絶対にありえなくて「忘れないし、許さない」か「忘れないけれども、許してやる」か、どっちか(143p)

 慰安婦問題やアダルトビデオの問題、ドフトエフスキーが感じた恐怖など、最近の話題から古くて新しい問題を、フェミニズムの観点から、そして従来語られているフェミニズムよりも更に突っ込んだ観点からの議論を終始一貫して展開しているのがとても面白い。昨日の読売の書評にも取り上げられていたが、男性諸氏は一読の価値ありと思いました。