共産主義の誤謬 保守政党人からの警鐘 福冨健一

同盟は「生産性向上は、雇用を拡大する。生産性向上のため労使協力する」としているのに対し、総評は「生産性向上は、労働者に搾取と労働強化をもたらす」としている。
1989年、総評と同盟が一緒になり連合が設立され、統一労組懇や連合に加盟しない組合などから全老連が設立。
2016年3月14日、共産党破防法の調査団体かどうか確認を求めたところ、政府は「日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査団体である」「いわゆる敵の出方論に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識している」「日本共産党が、昭和28年8月15日以降、日本国内において暴力主義的破壊活動を行った疑いがあるものと認識している」という答弁書を3月22日閣議決定
ドイツ共産党は、憲法裁判所により、違憲、解散が決定されている。

筆者は、先進諸国の中で、なぜ日本だけに共産党が存続するのか、疑問を投げかけながら、東京大学を追われた河合栄次郎が「国家を階級国家と見るのは誤謬である」、関嘉彦が「プロレタリアート独裁国家は、一党独裁当然の帰結である」として、共産主義を批判する覚悟を学ばねばならないと訴えかけている。このような訴えこそが、安定した政権交代の行われる政党政治、民主主義へと高まっていく一助になると指摘して、本書を終えている。