100分de名著 自省録 マルクス・アウレリウス 岸見一郎

2019年4月 

 

表紙の記載

携える哲学。自らの戒めと内省こそが、共生への道となる。

ローマ皇帝として生きながら、哲学を愛し、実践することを試みた「高貴な為政者」がいた。彼が日々書きとめた、励ましと示唆に満ちた言葉は、今を生きる私たちの「確かな」支えとなる。

 

五賢帝最後の皇帝。161-180。五賢帝として最初に評価したのは、マキャベッリ。

 

好きなフレーズは次のとおり。

 

第1回 自分の「内」を見よ

 お前の内を掘れ。掘り続ければ、そこには常にほとばしり出ることができる善の泉がある。(7・59)

 

第2回 「他者」と共生する

 絶えず波が打ち寄せる岬のようであれ。岬は厳として立ち、水の泡立ちはその周りで眠る。

(4・49)

 

第3回 「困難」と向き合う

 今後はお前を悲しみに誘うものにあっても常に次の原理を用いることを覚えておけ。それは不幸ではない。むしろ、それを気高く耐えることが幸福である(同前)

 

第4回 「今、、ここ」を生きる

 死は出生と同じく自然の神秘である(4・5)

 すべての行為を生の最後の行為のように行う(2・5)

 人格の完全とは毎日を最後の日のように過ごし、激することなく、無気力にもならず、偽善をしないこと(7・69)

 人生は短い。熟慮と正義を携え、今を無駄にしてはならない(4・26)

 

ギボン「ローマ帝国衰亡史」を読んでみたいです。