超訳 自省録 よりよく生きる マルクス・アウレリウス 佐藤けんいち編訳(その2)

2019年4月30日第1刷発行

 

3 精神を強く保て(047~070)

   047 魂が自らをおとしめるとき(2-16)

   048 「内なる精神」より重要なものはない(3-6)

   049 精神を清めよ(3-8)

   050 知的能力が衰える前によく考えよ(3-1)

   051 心の落ち着きとは、心の秩序にほかならない。いつも心のなかに隠れ家をもち、自分を取り戻すのだ(4-3)

   052 理性を尊重せよ(4-13)

   053 自分の魂について考えよ(5-11)

   054 君がつね日頃考えていることが、君の精神のあり方をかたちづくる(5-16)

   055 君にとって宮廷と哲学は、義母と実母の関係のようなものだ(6-12)

   056 わが人生では肉体がまだもちこたえているというのに、魂のほうが先にくたばってしまうとは(6-29)

   057 内面まで外面の色に染まってはいけない(6-30)

   058 自分のなかを掘ってみよ。そこには泉がある。そこには善という水があふれでている。掘りつづけていけば、泉はけっしてかれてしまうことはない(7-59)

   059 かれることなく水がわきでる泉を自分のなかにもつことができるのだろうか?そのためには、いついかなるときでも、自由でいつづけることだ。他人に対して親切で、正直で、謙虚な気持ちをもって(8-51)

   060 心の平静と落ち着きを維持するのは魂の力(8-28)

   061 不幸になるかどうかは自分次第(8-56)

   062 空気の汚染は人間の動物的要素に感染するが、精神の堕落は人間から人間にうつり、人間性そのものをむしばむ病気である(9-2)

   063 善悪は自分の働きかけで生じる(9-16)

   064 悪や欲望を排除せよ(8-29)

   065 苦痛の原因は考えても仕方ない(8-40)

   066 精神は難攻不落の城塞(8-48)

   067 健康な精神はどんなことでも受け入れられる(10-35)

   068 肉体は精神にとっての道具にすぎない(10-38)

   069 理性的な魂はつねに完璧だ(11-1)

   070 心を乱す原因は自分にある(11-11)

4 思い込みを捨てよ(071~099)

   071 欠点がある人も自分の同族なのだ(2-1)

   072 限度を超えてまで休息する必要はない(5-1)

   073 人間は眠るためでなく働くために生まれてきた(8-12)

   074 死と生は善でも悪でもない(2-11)

   075 宇宙は変化する。人生は思い込みだ(4-3)

   076 思い込みを捨てれば不平は消える(4-7)

   077 思い込みが害悪をもたらす(4-39)

   078 思い込みを消し去れば穏やかになる(5-2)

   079 苦痛と思うから苦痛になる(7-14)

   080 善悪の判断は行動で示される(8-14)

   081 苦しんでいないで行動せよ(8-47)

   082 思い込みを放り出せ(9-13)

   083 思い込みは自分次第でどうにでもなる(12-22)

   084 快活に振る舞え。他人の助けも、他人があたえてくれる平静も必要としないこと。自分の力でまっすぐに立て。他人の力で立たせてもらうな(3-5)

   085 障害を燃料にして燃え上がれ(4-1)

086 正義をなすには忍耐が必要(4-3)

087 どんな場合でも、君が善良であり善き人だと理解されるように行動するのだ。なにをする場合でも、この原則を守ることだ(4-10)

088 意見を変える際には、次の条件が必要になる。なにが正しいか、なにが共通の利益になるかという確信にもとづく説得によること。心地よく聞こえるだろうからとか、評判がいいだろうからといった理由で意見を変えるべきではない(4-12)

089 死は、君の目の前にぶらさがっているのだ。生きているあいだに、それが自分の力で可能なあいだに、善き人になることだ(4-18)

090 直線からそれずにゴールに向かってひたすら走るのだ(4-18)

   091 「これはほんとうに必要か?」と自問する(4-24)

092 あたえられた役割に満足する(4-25)

093 暴君にも奴隷にもならないよう過ごすこと(4-31)

094 時間をかけるかどうかは対象によって決まる(4-32)

095 真剣な努力を傾けるべきもの、それは、正義にかなった考え、社会的な行い、嘘偽りのないことば、つぎつぎと起こるすべてのできごとを必然のこととして、いつもどおりに、おなじ源泉から流れ出す水として受け入れる態度である(4-33)

096  原因と素材の二つ以外には、世の中にはなにも存在しない。だが神々に対しては、もっと単純で善良でいるように(9-37)

097 快楽に無関心な態度をとるための心構え(11-2)

098 まもなく死ぬというのに(4-37)

099 賢者はなにを避け、なにを追い求めているのか。なにが賢者を導いているのか、よく考えてみることだ(4-38)

5 人の助けを求めよ(100~126)

   100 親切の見返りを期待する人、自分を債権者と見做す人、してあげたことを意識しない人。ブドウの樹は、実を結んだあとはなにも望んだりしない(5-6)

101 失敗したら戻ってくればいい(5-9)

102 ありえないことを追い求めるのは狂気の沙汰(5-17)

103 無知とうぬぼれは強い(5-18)

104 妨げ転じて助けに変わる(5-20)

105 感謝の気持ちで振り返れ(5-31)

106 印象だけで判断しない(5-36)

107 たいていのことは目をつぶって見逃してあげること(6-20)

108 目の前にある課題を一つ一つきちんと解決していくこと(6-26)

109 与えられた環境に適応せよ(6-39)

110 自分の善悪の基準を他人にあてはめない(6-41)

111 妨害されたら方向転換すればいい(6-50)

   112 他人の心のなかにまで入り込め(6-53)

113 ミツバチの巣にとってよくないことは、ミツバチにとってもよくないことだ(6-54)

114 行動においては、なにを目的にしたものなのか、ただちに見抜くこと(7-4)

115 目的達成のためなら人の助けも借りる(7-5)

116 助けてもらうことは恥ではない(7-7)

117 ないものねだりをするな(7-27)

118 処世術は、ダンスよりレスリングに似ている。予期せぬ突然の攻撃に備えて、しっかりと構えているという意味において(7-61)

119 まずは自分自身が悪事から遠ざかる(7-71)

120 人の役に立つことが自分の利益になる(7-74)

121 行動する際に自問すべきこと(8-2)

122 第一印象以上に考えすぎるな(8-49)

123 不注意な行動、混乱した会話、ふらついた考え、内にこもった魂、感情むき出しの魂、余裕がないほど多忙な生活。こんなことにならないように気をつけなくてはならない(8-51)

124 善良さと好意というものは、まなざしにすべてが現れるのであって、誰一人として気づかないなんてありえないのだ(11-15)

125 本物の親切心があれば無敵である(11-18)

126 それが適切でないなら、しないこと。それが真実でなければ、言わないこと(12-17)

6 他人に振り回されるな(127~151)

   127 誰にも一回限りの人生しかないのだ。君の命はもう尽きようとしているのに、自分の魂を大事にせず、他人が自分をどう思うかに幸せを求めているとは(2-6)

128 自分で考えよ(3-9)

129 他人のことで思いわずらうな(3-4)

130 自分のために時間をつくって、なにか価値あることを学ぶべきだ。全方位に注意を向けるのはやめて、混乱から身を守ることだ。ただしい方向に思考を向けずに一生を費やしている者は、たとえ激務をこなしていても時間を無駄にしていることになる(2-7)

131 自分の心のなかの動きに目をこらす(2-8)

132 自分の仕事を愛する者は、入浴も食事も忘れて仕事に没頭するものだ(5-1)

133 小宇宙である君自身の自然と大宇宙の自然にしたがって、まっすぐに歩きつづけるべきなのだ。この二つの「自然」はじつは同じものなのだ(5-3)

134 自分本来のリズムを取り戻す(6-11)

135 信念をよみがえらせよ(7-2)

136 誰がなにをしようが、なにを言おうが、私は善くあらねばならない(7-15)

137 なにごとにおいても、自分自身にだけ注意を払い、善き人になろうと願うことだけに専念すべきなのだ(7-58)

138 他人に嫌われても気にしない(9-27)

139 他人から非難されても気にしない(10-13)

140 自分の判断を軽視するな(12-4)

141 そういう人なのだと受けとめよう(4-6)

142 本人に気づかせてあげればいい(5-28)

143 セルフコントロールが重要だ(6-16)

144 他人の間違いを許す(6-27)

145 顔に怒りの表情があらわれるのは、まったくもって自然に反したことだ。それがしばしば見られるときは、魅力が消え失せてしまうだけではない。ついに完全に消滅してしまうと、ふたたび魅力がよみがえってくることはないのである(7-24)

146 似た者どおしだと考えれば怒りもおさまる(7-26)

147 君は苦痛に屈服しているのだ(7-64)

148 他人に怒っても意味がない(8-4)

149 もし君にできるなら、その人に怒りを強いている原因を取り除いてやることだ(10-30)

150 もしなにか問題が発生したとき、それが君自身でコントロールできることなら、君が対応するのは当然だろう。・・もしそれができないのなら、すくなくとも問題そのものを修正することが(8-17)

151 腹を立てるのは弱さの現れだ(11-9)