地震はなぜ起きる? 鎌田浩毅

2021年3月26日第1刷発行

 

序章 日本を襲った巨大地震

第1章 地震とは何か

     空間をX軸、Y軸、Z軸の座標で表現できるのを発見したのはルネ・デカルト。上下動地震計と水平動地震計(東西方向の揺れと南北方法の揺れをそれぞれ測る)を計測することで発生した地震の揺れを正確に測定することができる

第2章 プレート運動と活断層

     本州の中で伊豆半島だけがフィリピン海プレートにのっている、伊豆半島はもとから日本列島の一部ではなく、かつては400km以上も離れていた南の海にあった海底火山の集まりだった、フィリピン海プレートユーラシアプレートの下に沈み込み北上して本州と激突して半島になった。その証拠は神奈川県北西部の丹沢山地。ヒマラヤもかつて小さな大陸だったインド半島が大陸に衝突して隆起したことがわかっている。

第3章 地震に伴う災害

     津波が起きる仕組みは、海溝型地震の場合、陸のプレートの端の部分が勢いよく跳ね上がるためプレートの上にある海水が上昇し海水面が一部分だけ盛り上がる、水深が浅いほどスピードは遅くなり、深いほどスピードが速くなる。1993年の北海道西南沖地震では奥尻島に最大で高さ30mの津波が到達し大きな被害をもたらした。

第4章 国をゆるがす南海トラフ巨大地震

     東海震源域、東南海震源域、南海震源域の3つは連動して発生する。1707年の宝永地震は数十秒以内に3つの地震が続いて起きた。1854年安政地震は34時間後、1944年の東南海地震の2年後に南海地震が起きた。南海トラフ巨大地震は2030年代に起きると予測されている(リバウンド隆起からは2035年頃、周期予測からは2038年頃と予測されている)。その大きさは超巨大地震M9クラスが予想されている。南海トラフ巨大地震津波の高さは高知県黒潮町土佐清水市で最大34m、下田市新島村で30mを超えると想定されている(東日本大震災の最大の津波は大船渡市16.7mなのでその2倍以上になる)。和歌山県串本町ではわずか2分で到達と想定されている。

第5章 首都機能を麻痺される首都直下地震

東京湾北部地震、②立川断層帯が動く地震、③相模トラフを震源とする地震、④東海地震

どれも甚大な被害が予想されている

第6章 日本列島で地震津波に備える

緊急地震速報大津波警報

耐震基準が強化されたのは1981年の建築基準法の改定による。震度6強以上で倒壊しないことに改められた。非常持ち出し品は1家に1つではなく一人に1つずつ用意し寝室等に置く。