訳者は、現在の自分や、現在の日本を考える場合、多くの重要な視点を与えてくれる本である。人間とはいかなるものであるか・・・この本こそは、今の日本人のすべてが読んでよい本である、と裏表紙に。
第1章 人間とは何かーその多様な資質の未来
第2章 「人間の科学」-分析から総合へ
第3章 行動する肉体と生理
第4章 創造する精神
第5章 人生の密度と「内なる時間」
第6章 適応の構造
第7章 「知的個人」の確立
第8章 人間復興の条件
前半は、それなりに頷ける箇所があるが、後半、特に第7章や第8章あたりになると、優生学を前提とした記述が随所にあり、どんびきする。訳者は、この部分をどのように読み解くべきだと考えているのか、もう少し何か解説がほしい。