身の回りにあるノーベル賞がよくわかる本 しろねこと学ぶ生理学・医学賞、物理学賞、化学賞 サイエンスライターかきもち

2022年10月17日初版第1刷発行

 

表紙「ノーベル賞以前の歴史を変えた大発見 実現したらノーベル賞決定?の研究」

裏表紙「病気の発見、治療にも役立つ?X線の発見 細胞の時間を巻き戻す?iPS細胞の発見 100年前に血液型占いはなかった?ヒトの血液型の発見 オワンクラゲはどうやって光るのか?緑色蛍光タンパク質の発見 私たちはどうやってにおいを感じているのか?においセンサーの仕組みの解明 エコな電池で世界を変える!リチウムイオン電池の発明 まるでサッカーボール!新しい炭素の形?フラーレンの発見 ビックバンがあったという証拠をとらえた?宇宙マイクロ波背景放射の発見 地球温暖化ってどうやって予測されたの?地球温暖化のモデルと予測」

表紙裏「本書の内容 本書はノーベル賞について、研究内容を中心としてイラストとともに親しめる本です。~略~ ノーベル賞は人類に多大な貢献をした発見に贈られます。ということは、私たちの日常生活もノーベル賞を受賞した研究成果に大きく支えられているのです。本書では、研究成果と私たちの社会や日常生活との接点にできる限りふれました。本書がノーベル賞を受賞した研究と私たちの生活の間に、補助線を引けるような本になっていたらと思います。研究の解説とともにねこさんたちもたくさん登場します。ぜひ本の中で探して楽しんでいただけたら幸いです。「はじめに」より抜粋」

帯封「偉大な科学を楽しむのにぴったりの1冊です すごい研究も意外と身近⁉ 自然科学三賞をイラストで図解‼」「ノーベル賞は、人類に最も貢献した発見に授与される世界的な賞です。スウェーデンの化学者、アルフレッド・ノーベル先生の遺言によって1901年にはじまりました。ノーベル賞にはいくつかの部門がありますが、本書では自然科学に縁の深い生理学・医学賞、物理学賞、化学賞を取り上げます。受賞者の選考は部門ごとに行なわれます。物理学賞と化学賞の選考機関はスウェーデン王立科学アカデミー、生理学・医学賞の選考機関はカロリンス研究所というスウェーデンの大学です。選考機関は世界中の研究者や過去のノーベル賞受賞者に新しい受賞者の推薦を依頼し、受賞にふさわしい候補を探します。最終的に各選考機関で協議が行われ、受賞者が選ばれます。さて、本書ではそうして選ばれた受賞者、研究成果の中から特に有名で、著者がみなさんに紹介したいものを選びました。「はじめに」より抜粋」

 

第1章 ノーベル賞生理学・医学賞

1.1 ニューロン説の提唱(中枢神経は神経細胞が連なってできているとするニューロン説)

  1906年 ゴルジ&カハール

1.2 心電図の開 1924年 アインホーフェン

1.3 ヒトの血液型の発見 1930年 ラントシュタイナー

1.4 ペニシリンの発見 1945年 フレミング&チェーン&フローリー

1.5 DNAの形の解明 1962年 クリック&ウィルキンス&ワトソン

1.6 多様な抗体をつくる仕組みの解明 1987年 利根川進

1.7 においセンサーの仕組みの解明 2004年 アクセル&バック

1.8 ips細胞の発見 2012年 山中伸弥&ガードン

1.9 C型肝炎ウイルスの特定 2020年 オルター&ホートン&ライス

第2章 ノーベル物理学賞

2.1 X線の発見 1901年 レントゲン

2.2 放射線の発見 1903年 ベクレル&マリー・スクロドフスカ・キュリー&ピエール・キュリー

2.3 光電効果の法則と光量子仮説 1921年 アインシュタイン

2.4 シュレーディンガー波動方程式 1933年 シュレーディンガーディラック

2.5 中間子の存在を予想 1949年 湯川秀樹

2.6 くりこみ理論の完成 1965年 朝長振一郎&シュウィンガー&ファインマン

2.7 宇宙マイクロ波背景放射の発見 1978年 ペンジアス&ウィルソン 

2.8 宇宙ニュートリノの検出 2002年 レイモンド&小柴昌俊

2.9 地球温暖化のモデルと予測 2021年 真鍋淑郎&ハッセルマン

第3章 ノーベル化学賞

3.1 糖・プリン類の人工合成 1902年 フィッシャー

3.2 ハーバー・ボッシュ法アンモニアの人工的合成法)の発明 ハーバー

3.3 フラーレン(炭素の同素体)の発見 1996年 カール&クロトー&スモーリー

3.4 緑色蛍光タンパク質の発見 2008年 下村脩&チャルフィー&チェン

3.5 パラジウム触媒クロスカップリング反応の発見 2010年 ヘック&根岸英一鈴木章

3.6 クライオ電子顕微鏡(三次元画像を撮影することを可能にした)の開発 2017年 デュポシェ&フランク&ヘンダーソン

3.7 リチウムイオン電池の発明 2019年 グッドイナフ&ウィッティンガム&吉野彰

3.8 CRISPR/Cas9(DNAをかんたんに切るハサミ)の開発 2020年 シャルパンティエ&ダウドナ

3.9 有機物でできた不斉触媒の発見 2021年 リスト&マクミラン

第4章 歴史を変えた大発見

4.1 万有引力の法則の発見 1687年 ニュートン

4.2 蒸気機関の発明 1712、1769~1781 ニューコメン&ワット

4.3 二酸化炭素の発見 1756年 ブラック

4.4 世界初のワクチン報告(牛痘種痘法の開発) 1796年 ジェンナー

4.5 プレシオサウルスの化石の発掘 1823年 アニング

4.6 細胞説の提唱 1838年 シュライデン&シュワン

4.7 自然選択説の提唱 1859年 ダーウィン

4.8 マクスウェル方程式電磁気学基本法則)の立式 1864年 マクスウェル

4.9 周期律の確立 1865年~1871年 メンデレーエフ&マイヤー&ニューランズ

第5章 未来のノーベル賞

5.1 人口光合成の実用化

5.2 海水を飲み水に変える技術の開発

5.3 ブラックホールと銀河の形成史

5.4 全身麻酔の仕組み

5.5 ダークマターの正体解明

5.6 高温超電導の解明

5.7 有性生殖を行う理由の解明

5.8 宇宙エレベーターの実現

5.9 mRNAを用いた治療薬の開発