2014年6月10日発行
戦国時代の生き残りの彦左衛門の戦記を改竄して不出世の英雄像を作り上げ、神君家康公の筆跡を真似て家康公のお墨付きまで偽造し大御所秀忠が添書したことにより彦左衛門に「天下の御意見番」の名乗りを上げさせた。数馬は中屋敷の藤井なる者に捕われて武庫に押し込められたが、白束組の頭領の水野十郎左衛門に救出され、白束組は誘拐されたちづか姫の取返しに成功した。奥平家の当主の大膳大夫昌家と対決した彦左衛門と数馬は、大膳大夫はちづか姫が数馬に夢中であることやちづか姫が誘拐されたことに気付いておらず、ちづか姫が大膳大夫の下に戻るや、ちづか姫は数馬に抱き着き、数馬は見事にちづか姫の婿となった。数馬は、奥平家から一万五千石を分家されて当主となった。数馬は彦左衛門に再び隠居を勧めたが、彦左老は天下のご意見番だと胸を叩いて言う事を聞かなくなっていた。数馬はとんだものを作ってしまったとぼやいた。