新聞社崩壊 畑尾一知

 

2018年2月20日発行 2018年3月5日2刷

 

帯封に、

元朝日新聞販売局の部長、全国43紙の経営を徹底分析。

2005年→2025年で読者は半減

50代の半分以上は新聞を読まない

スクープで部数は伸びない

なぜ静岡新聞の経営が強いのか

朝日vs.読売ー熾烈な販売競争

「配達員・販売店主・セールス」の素顔

押し紙」という最大のタブーとそのリスク

生き残る新聞社、消えてゆく新聞社

 

2005年から2015年にかけて、販売収入が17%減、広告料収入が半減。

丹羽宇一郎氏が新聞協会の会合に出席した際の開口一番の発言。

「あなた方の顔色には危機感が全く表れていない。本気で会社を何とかしようと考えている人は、そんな顔つきをしていない」

21世紀に入ってから、毎日・読売が百万部前後の部数減、朝日が二百万部近く減。

2017年現在、朝日620万部、読売880万部、毎日310万部。

毎日の凋落の遠因は戦時中の棚ぼた式に利益が罪上がったために生じた慢心の可能性がある。

情報統制の厳しい読売、身内を売る朝日

新聞を読む理由トップ3「世の中の動きが知りたい」「テレビ欄が見たい」「生活に役立つ情報がある」

ニューヨークタイムズは神の購読者数は2011年の103万部から2016年には57万部にほぼ半減。デジタル版は60万部から185万部へと3倍に。

プリンストン大学が「新聞がなくなるとどんな影響が出るか」というテーマの論文をまとめた(2009年)。興味深い事例としてサム・シュルホファーは、選挙で投票者数が減った。政治への関心低下、選挙資金量も減った(これにより現職議員の説明責任の意識低下)、新人立候補の数も減った、現職に有利な状況が生まれたと。