命がけの証言 清水ともみ+楊海英

2021年1月30日初版発行 2021年2月22日第3刷

 

表紙裏に「ナチスアウシュビッツ』に匹敵する中国共産党の蛮行は許されない

文化的な脅迫・ジェノサイドで骨抜きにされるウイグル 『臓器移植先進国』の背後にある闇を見ない日本のメディア 中国や北朝鮮の人権弾圧には沈黙する自称『人権団体』の欺瞞・・・ 『中国に毅然とノーを言える』『人権先進国日本』になぜなれないのか!」とある。

帯封(裏)に「楊海英(静岡大学教授・司馬遼太郎賞受賞者) 絵本や漫画やアニメは日本のお家芸ですから、ウイグル問題が清水さんの手によって、こういう目ですぐに読める形で一刷の本になって本当に嬉しく思いました。この本には、ウイグル人(男性)などが強制収容所で受けた虐待や人体実験の生々しい証言が描かれています。ユダヤ人がアウシュビッツなどのナチスの収容所で体験したものと瓜二つ。21世紀の今、こんなチャイナチスの横暴が許されていいわけがない。」「清水ともみ 本書に出てくるウイグル人たちの証言は氷山の一角です。現状、声を発することすら出来ず、人生を踏みにじられている大勢の方の声を『伝える』ため、ひとりでも多くの方にこの本を利用していただけること、一刻も早い解放の一助になることを願っております。」とある。

 

序章は清水ともにさんと楊海英教授との対談で表紙裏にまとめられている内容が語られている。

第1章 私の国の名は東トルキスタンーその國の名を誰も言わない

第2章 「ウイグル族」と呼ばないでくださいー私の身に起きたこと とある在日ウイグル人女性の証言(グリスタン・エズズ)

第3章 「強制収容所」を生き延びて・・・-私の身に起きたこと とあるウイグル人女性の証言2(ギルバハル・ジョリロワ)

第4章 「習近平が大好き!」を唱和させられてー私の身に起きたこと とあるカザフ人女性の証言(セイラグリ・サトウバイ)

第5章 戻らない家族への思い・・・ー私の身に起きたこと とある在日ウイグル人男性の証言(ムハラム・ムハンマドアリ)

第6章 スパイになれと強要されてー私の身に起きたこと とある在日ウイグル人男性の証言2(ハリマト・ローズ)

第7章 日本への「夢」を奪われてーアイトゥスン・エリさんの話

ウイグル東トルキスタン)の話

 不妊手術件数 2014年 3214件 2018年60440件 (エイドリアン・ゼンツ氏 新疆におけるウイグル出生率の抑制運動より)

 2015年中国統計局の発表によるとウイグル人の人口は1130万人 ところが2020年外国から訪れる外交官等へのお土産の説明にウイグル人の人口は721万人だと記載されている。この数年間で約400万人のウイグル人はいったいどこに消えたのでしょうか

 

昨年11月22日にこのブログで取り上げた「重要証人 ウイグル強制収容所を逃れて」のサライグル・サトウバイさんは、セイラグリ・サトウバイさんのことかもしれない。

今回の本も、ウイグル問題を理解するのに役に立つが、その衝撃は「重要証人」が圧倒的だと思う。いずれにしても多くの人にウイグル問題に目を向けてほしいと思う。

昨今のプーチンといい、習近平といい、やはり国の指導者如何によって、平気で人権を踏みにじられるような事態が起きることをまざまざと見せつけられている。いかなる人物が国のトップに立つかというのは、本当に重要な問題である。