AI分析でわかった トップ5% 社員の習慣 越川慎司

2020年9月25日第1刷 2020年11月4日第3刷

 

表帯封に「元マイクロソフト役員であり、16万人の働き方改革を支援した著者が語り尽くす ビジネスパーソン1万8000人を定点カメラ・ICレコーダー・GPSで調査、AI分析した働き方の結論」、裏帯封に「これがトップ5%社員の思考と行動だ!

 □週に1回、15分の「内省タイム」を持つ

 □ランチで「ヨコ」の人脈を構築する

 □会議での発言回数は多いが、発言時間は短い

 □完成度が20%で意見を求める

 □狙って「小さな失敗」をする

 □「金曜日にやらない仕事」を決める

 □「たし算のスキルアップ」ではなく、「かけ算のスキルアップ」を狙う

 □社外に「心のつながり」のある人脈を築く」とある。

帯封・中に「トップ5%社員の5原則」「1「目的」のことだけを考える 2「弱み」を見せる 3「挑戦」を「実験」と捉える 4「意識変革」はしない 5常に「ギャップ」から考える」とある。

 

ほぼ、これでこの本の要旨は伝えられていると思う。

少し解説が必要なのは、「意識改革」はしない、かもしれない。要は行動を起こすことに価値があると考えて行動を変えることで意識が変わる、行動変容が習慣にかわり意識せず行動を変えていく、ということらしい。「~すべき」と正論をかざしたところで抵抗勢力は動かないことを知っておいた方がよいという。

帯封になく本文にあって貴重な情報としては「トップ5%社員はアウトプットする習慣を持っている」という項目だろう。思いついたアイデアを次々と口に出すから一般社員と比べると2倍以上のアイデアを出しているらしい。また「笑顔の連鎖を作る」という項目もいい。

強いチームを作るトップ5%社員の発言として、「今ちょっといい?」「そうかもしれない、しかし私はこう思う」「いいね」「そうだね」「さすがだね」「賛成、さらにこれやろう」「そうだね、でもさらにこうすれば良いね」「そうしたら、〇〇しよう」を挙げている。最後の項目だけ少し説明が必要かもしれない。要は「だけど」「でも」「ですから」「どうしても」というダ行の言葉を使わず、代わりにサ行の「そうですか」「そうしたら」「しかし」「失礼しました」「承知しました」という言葉の方が相手の感情を逆なでしないので受け止め方もソフトになるらしい。「〇〇だと思いますが・・」は「〇〇かと思われます、しかし・・」のように云い換えてみてはと提案している。

レスポンスが早くメール返信は15分以内、処理速度は3倍速いらしい。

プレマックの原理(習慣化された行動の前に、新たな行動をセットするとそれを実行し易くなるという法則)を活用すると、より多くの事柄が習慣化される、というのは最近とみに実感する。また情報は集めるのではなく集まる仕組みを作っているという指摘は鋭い。例として・Googleアラートで英語も設定、・Newpicksを読む、・RSSをビジネスチャットで受ける、・専門書だけではなく洋書も読む、・シンクタンクのレポートを提起チェックを上げる。これらはまだ実践できていなかったので、極めて有益な情報だった。

ショートカットトップ10

①テキストボックスを挿入する→ALT+N,X ②図形を挿入する→ALT+N,S,H ③直前の操作を元に戻す→Ctrl+Z ④直前の操作を繰り返す→Ctrl+Y ⑤新しいスライドを追加→Ctrl+M ⑥画像を挿入する→ALT+N,P ⑦配置したオブジェクトのグループ化オブジェクトを選択して→Ctrl+G ⑧選択したテキストのフォント変更する→ALT+H,F,S ⑨スライド内のテキストボックスやオブジェクトをコピー→Ctrl+D ⑩選択したオブジェクトやテキストをコピー→Ctrl+C

一人ランチをやめて、月1回異なる部門とクロス・ランチを実施すると働き方が年9%上がるらしい。

あとがきに、魅力的な人物の要素は「態度」「気構え」「行動」、とあった。確かにその通りですね。ふむふむ。という感じの本です。