東京大学の先生伝授 文系のためのめちゃやさしい次元 浅井祥仁

2022年11月25日発行

 

表紙「理科が苦手な人でも、どんどん楽しく読める! 先生、次元って、何なのですか? 次元は、この宇宙の空間について考えるカギなんです! 知識ゼロから読める超入門書」

裏表紙「先生!私たちが暮らしている世界って、本当は9次元だって本当ですか? そんな空間、想像もできません! この本では、たくさんの楽しいイラストや図を使って、めちゃくちゃやさしく解説します。この本を読んで、次元の面白さや不思議さを実感できると思いますよ!」

 

1時間目 次元って何?

 STEP1 これが次元だ!

 STEP2 私たちが暮らす3次元空間

 STEP3 4次元の空間はどんな世界?

2時間目

 STEP1 時間と空間は伸び縮みする

 STEP2 重力によってゆがむ時空

3時間目 高次元空間を探しだせ!

STEP1 高次元空間って何?

STEP2 高次元空間を見つけるには?

 

2時間目までは、これまで読んできた本の内容とあまり変わらない。

3時間目になると、最新の量子力学が前提になっているようで、ここまで進んだのか?と驚いた。特に「重力」が4つの力の中で圧倒的に弱い、電磁気力は重力のおよそ1042倍、言い換えると重力は電磁気力の1042の1。“電子どうしが接近すると、電磁気力によって反発する。一方、電子はわずかに質量をもっているので、重力によって引き合う。このときにはたらく力の強さをくらべると、重力に対して電磁気力は約1042倍の強さになる”“なぜ重力はこのように極端に弱いのか。『重力は、本当はほかの力と同じくらいの強さをもっているけれども、何らかの理由で弱く見えているだけではないか?という説』から、高次元空間が登場してくる。重力は他の空間へ拡散しているため、我々が感知できる3次元空間には重力の一部しか伝わってこず弱く見える”“この高次元のアイデアこそが超ひも理論であり、この理論では9次元空間が予言されている”“ひもで世界を表現するには3次元では足りず、9次元が必要になる”“3次元空間の中にかくれた6次元空間をあらわしたカウビ=ヤウ空間がある”

超ひも理論とは別の理論で余剰次元を使って重力が弱い理由を説明するのがADD理論(余剰次元がいくつあるかによって余剰次元の空間の大きさが変わる)とかRS理論(重力ブレーンとウィークブレーンが曲がった余剰次元でつながっている)、UED理論(重力以外の力も余剰次元を伝わることができると考える)などが考えられており、現在、検証が続けられている”

 

 この分野の入門書を何冊か読んでいるうちに、何となく分かったような気がしてきた。

 これをホップにして、ステップに進むとしたら、どんな本を読めばよいのやら。それを探すのも一つの楽しみではあるけどね。