梨泰院(イテウォン)クラス(全16話) 2020年 

クァンジン高校に転校してきたセロイのクラスでは、父の勤め先の長家(チャンガ)の会長チャン・デヒの息子グンウォンが王様気取りでクラスメートのイ・ホジンをいじめていた。先生を含めて誰もが見て見ぬふりをしているのを見かねたセロイは転校の初日にグンウォンを殴りつける。父親の会長チャン・デヒはグンウォンに土下座して謝罪するようセロイに求めるが、セロイは信念を貫く生き方を父から教えられたと言って拒否し、父も長家を退職し、セロイも退学処分を甘んじて受けた。父は独立して飲食店を開く準備をし、バイクを運転中、後方から車に追突され死んでしまう。車の持主がグンウォンだとクラスメートのスアから聞いたセロイは、グンウォンのいる病院に向かい、グンウォンを殺しかねない勢いで殴り付けた。彼を追ったスアと刑事が間一髪でセロイの凶行を止めさせ、セロイは3年刑務所で服役した。セロイの父を殺した運転手はグンウォンだったが、父親のチャン・デヒは身代わりを立て、グンウォンに良心など必要ないなどと教え込んだ。服役中、スアから貰った手紙が唯一の励みとなり、面会時のスアの一言を契機に、セロイは長家の会長チャン・デヒと息子グンウォンへの復讐を誓う。22歳になったセロイは梨泰院での飲食店経営を決意し、7年後の29歳の時に『タンバム』(甘い夜)を立ち上げた。セロイの仲間は、当初は、刑務所で知り合った弟分スングォンとトランスジェンダー・ヒョニの2人だけだった。スングォンは刑務所の中でも常に本を読み前向きに生きるセロイが気に入らず絡んだが、セロイに言われた一言が響き、セロイを慕って一緒に店を始めた。セロイの一言とは「自分の価値を自分で下げて安売りするバカ」だった。セロイの店に、SNSの世界で有名で優秀なチョ・イソと会長チャン・デヒの庶子グンスが来店した。チョ・イソは当時未成年だったが、確認が十分でないために酒を出したことが原因で店は2ヶ月の営業停止処分を受けた。警察でグンウォンに再会したセロイは、グンウォンが一言発しただけで警察が甘い処分を自分に下そうとしたため警察に咬みつく。そしてグンウォンには15年かけて復讐を果たすことを宣言した。イソが店の名前の理由を聞くと、セロイは俺の人生はとても苦い、夜もよく眠れない、恋しいし、寂しいし、だからこの仕事があっている、だから甘い夜を店の名にしたと答える。イソは以前にも酔っ払いに絡まれてセロイに助けられたことがあり、セロイが成功するよう力を貸すと決める。酔い潰れたセロイにイソはキスした。イソは母の期待を裏切って大学を首席で入学しながら、母に隠れて大学に行かずセロイの店を手伝うことにした。イソが手伝うのを決める直前、借りを返そうと一足先にグンスがセロイの店で働くことを決めていた。イソはマネージャーとしてリニューアルオープンに向けてインテリア・メニューなど全てを取り仕切り、オープン初日は行列が出来るほどの繁盛を見せた。残った問題は、厨房のヒョニの料理の腕だった。イソはセロイにヒョニをクビにするよう提案した。ヒョニはクビを覚悟していたが、セロイは仲間のヒョニを大事にして、2倍の給料を支払うのでタンバムが好きなら2倍努力するよう命じ、イソの指導の下、ヒョニは料理の腕をあげていった。初めてのタンバムの飲み会でセロイはフランチャイズの夢を語った。その場に同席したスアに対しイソはセロイを好きだと言い、イソとスアはセロイを巡るライバル同士となる。忙しくなったタンバムが求人募集をかけると、イソは見た目が黒人に見えるトニーをホールスタッフとして即採用とした。グンウォンのいじめを受けていたイ・ホジンはセロイから8年前より資産運用を担当し、全額19億ウォンを長家株購入するよう指示され、会長チャン・デヒはセロイの名前を株主名簿で目にした。セロイは父の死亡保険金を有効に活用していた。セロイの店に、会長チャン・デヒとグンウォン、スアが来る。会長は8年前に長家グループ株に投資した理由や今朝の6億ウォン追加投資の目的を質問してセロイを潰すと宣言する。グンウォンにいじめられ続けたホジンはファンドマネージャーとしてセロイと手を組んで復讐することを互いに誓っていた。セロイはかつてカン専務に長家の総資産1%20億ウォンの株式を取得すれば手を組んで会長追い落としのために手を組みたいと申し出ていたが、カン専務はセロイの店に会長が現れること、すなわち会長が気にする存在にセロイがなることをミッションとした。セロイはそれをクリアーし、会長はカン専務がセロイと手を結んだ証拠を押さえていた。長家の株式比率はカン専務より会長派の方が多数派だったため、セロイは新たな戦いの切り札を得るため、イソを連れて刑事に会いに行った。道中でセロイはイソへ過去のことを話し、イソはセロイを守ることを改めて誓った。店のオーナーが新しくなり、半年後に出ていく必要が出てきた。オーナーに交渉しようとしてセロイが掛けた電話の先は会長チャン・デヒだった。グンスは会長の言うとおりに店をやめ、ビルからタンバムの追い出しをやめさせようとしてイソに相談し、イソがそれを賛成すると、仲間のグンスを見捨てたイソを厳しく叱責してマージャーを剥奪した。イソはセロイに情に流されずに現実的な解決策を示すべきだと迫るとセロイは長家に投資した金を引き上げてビルを買うという。スアはイソに、セロイのことを理解させようと話をする。セロイは経理団通りのビルを購入し、新しくタンバムを新装開店した。同じタイミングで会長はセロイの右腕のイソを会長室に呼んだ。