故事物語1 中国故事物語1 特選 生きる心の糧 編集:駒田信二・寺尾善雄

2015年4月30日初版発行

 

女性・愛情

 秋の扇 男の愛を失った女にたとえられる 「秋の扇とすてられて」「怨歌行」

 解語の花 美人のたとえ 玄宗楊貴妃を「解語の花」とたとえた

 傾国・傾城 美人のたとえ 武帝の晩年の寵を一身に集めた李夫人 『漢書

 紅一点 王安石の詩「石榴の詩」が出典

 細君 武帝に郎に任命された東方朔が使った言葉 『漢書

 糟糠の妻 光武帝の臣下宋弘の言 苦労をともにしてきた妻

 未亡人 本来は妻が自分のことをへりくだっていう言葉で、他人からいうのは本来は失礼千万な話だが、いつのころか当然のことのように使われてきた 『左伝』「成公」

 窈窕たる淑女 物静かな善女 『詩経』「国風」

 金蓮歩 『南斉書』

 無塩女 不美人の代名詞 斉の宣王の正室 『列女伝』

 破瓜 16歳の女性 初潮や破身の意味に使われた 『隨縁詩話』

 花鳥の使い キューピット 『唐書』『天中記』

 比翼の鳥・連理の枝 夫婦の深いちぎりにたとえた言葉 『後漢書』、白居易の「長恨歌

 桑中の喜び 男女の逢引 『詩経

 沈魚落雁 美人の形容語 本来は美女であっても魚や鳥にとっては恐ろしい敵 『荘子

 破鏡・破鏡重円 破鏡は夫婦別れ、破鏡重円は別れた夫婦が元の鞘に収まること 『神異経』と『本事師』

 月下氷人 結婚の仲人のこと 『続幽怪録』『晋書』

 偕老同穴 夫婦仲睦まじく生きてはともに老い死しては穴を同じゅうして葬られようと誓い合うさま 『詩経』「邶風(はいふう)・撃鼓」、「王風・大車」

 琴瑟(きんしつ)相和す 夫婦仲のよいこと『詩経』「小賀」の「常棣(じょうてい)篇」

 覆水盆に返らず 『後漢書

 駙馬 天子の女婿 『捜神記』

 柏舟(はくしゅう)の操 夫亡きあとも妻が貞節を守って再婚しないこと 『詩経』「鄘風」の「柏舟」という詩

  

塵世

 壺中(こちゅう)の天、壺中の天地 別天地、仙境 『後漢書

 銅臭紛々 賄賂を貪る人間、金で得た地位や仕事、取引 『後漢書

 阿堵物(あとぶつ) 金銭のこと 『晋書』

 五十年前、二十三 詹義(せんぎ)が老年になって進士に及第し自嘲して詠んだ詩

 玉石混交 『抱朴子』

 人生朝露の如し 『漢書

 家にただ四壁 極めて貧しい様子 『後漢書

 錦上、花を添う 美しいものにさらに美しいものを添えるという意味 『後漢書

 陶朱猗頓(とうしゅいとん)の富 富者の富 陶朱は范蠡の後年の名

 虎の尾を踏む 非常に危険な状況に遭遇すること 『易経』「履」

 滄桑(そうそう)の変 世の有為変転の迅速なこと 劉廷之の詩 『神仙伝』

 蝸牛(かぎゅう)角上の争い 蝸牛の角の上での争いにも似たおろかしい行為 荘子

 殃(わざわい)池魚におよぶ 禍いがおもいがけないところに及ぶ 『呂氏春秋

 前門の虎、後門の狼 一難去ってまた一難 『趙雪航評事』

 烏合の衆 『文選』「晋紀総論」

 飛んで火に入る夏の虫 『梁書』「到漑伝(とうがいでん)」

 鶏群(けいぐん)の一鶴(いっかく) 衆人より抜きんでていること 『晋書』「嵇紹(けいしょう)伝」

 鹿を逐う(おう) 『史記』「准陰候列伝」

 人間万事塞翁が馬 『淮南子』「人間訓」

 風馬牛(ふうばぎゅう) 遠く離れて関係がないこと 『左伝』「僖公四年」

 井の中の蛙 『後漢書』馬援伝 『荘子』「秋水篇」 日暮れて塗遠し 期するところは大きいのに年老いて容易に達せられない 『史記』「伍子胥列伝」

 孤城落日 勢いが衰えて孤立無援、さびしく心細いさま 王維の詩

 九牛の一毛 多数の中のごく少数、物の数にも入らぬこと 『文選』『漢書

 南風競わず 勢いの振わないことのたとえ 『左伝』

 

思念

 華胥(かしょ)の夢 『列子』「黄帝篇」

 邯鄲(かんたん)の夢 栄枯盛衰のきわめてはかないことのたとえ 小説『沈中記』

 南柯(なんか)の夢  はかない人生のことのたとえ 『南柯記』『異聞集』

 胡蝶の夢 荘子

 巫山(ふざん)の夢 男女の密会、情交 『文選』「高唐賦」

 断腸 『世説新語』 菅原道真の「重陽後一日」

 望雲の情 子が他郷にあって親を思う心 『旧唐書

 一日千秋 『詩経

 惻隠の心 『孟子

 宋襄(そうじょう)の仁 無用の情 『春秋左氏伝』

 小心翼々 細心に気を配って行いをつつしむ 小胆を形容する語 『詩経』「大雅」篇の「烝民」という詩

 戦々兢々 『詩経』「小雅」の「小旻(しょうびん)」

 羽化登仙 羽が生えて天に昇り、仙人になること 「前赤壁の賦」

 杞憂 取越苦労をする、いわれのない心配をすること 『列子』「天瑞篇」

 浩然の気 『孟子』「公孫丑篇」

 自暴自棄 『孟子』「離婁(りろう)上篇」

 風声鶴唳(かくれい) おびえて何でもない物音に恐れをなすこと 『晋書』「謝玄伝」

 免れて恥なし 『論語

 望洋の嘆 人の偉大さに感嘆し己の至らなさを恥じること 『荘子