文藝春秋2020年9月号 ファンレターへの回答 藤原正彦

私も『国家の品格』は読んだが、著者に送られたファンレターの中で「日本が第一次大戦後のパリ講和条約で人種差別撤廃を提案したとありました。こんなに立派な提案を時代に先駆けてしたことが、なぜ教科書には出ていず、人々にもほとんど知られていないのでしょうか・・」という箇所が引用されていて、そのような提案があったこと自体、すっかり忘れてしまっている自分の頭の悪さにほとほとため息をついてしまった。

記事ではその回答に触れておられ、なかなか知られていない内容ですが、日本人として知っておく必要があり、とてもためになるものでした。結論として、決議を葬ったウッドロー・ウィルソンの名を除去したプリンストン大学の対応はさすがだと思いました。是非、記事を読んで、ファンレターの答えとして、著者がどんなふうに応えているのか、知ってほしいと素直に思いました。