やばいデジタル ”現実(リアル)”が飲み込まれる日 NHKスペシャル取材班

2020年11月20日第1刷発行

 

帯封裏

【本書の内容】

〇フェイクは真実よりも20倍速く拡散する
〇一般女性が次々と「フェイクポルノ」の被害に
〇世論操作の天才=メキシコの「フェイク王」
〇台湾の「天才IT大臣」オードリー・タンの手腕
〇「フェイクウォーズ」アメリカ大統領選の行方
〇もう一人のあなた=「デジタルツイン」の誕生
〇「9年間で3万5765回」検索履歴で素性も年収も丸裸
〇香港の若者が「デジタル断ち」する理由
〇自殺をリコメンドするアルゴリズム
〇監視カメラの映像をシェアして楽しむ人々
〇議論を呼んだ「追跡アプリ」の是非
〇Z世代のプライバシー意識は溶けつつある ……など


目次

はじめに

第1章 フェイクに奪われる私 -情報爆発と「ディープフェイク」
第2章 デジタル絶対主義の危険 -フェイクが民主主義を脅かす
第3章 あなたを丸裸にする「デジタルツイン」 -ビッグデータはすべてを知っている
第4章 さよならプライバシー -恐怖の「デジタル監視」時代
第5章 あなたのデータはだれのもの? -市民の主導権、企業の活用、政府の規制

おわりに

 

今年一番にダントツに面白い。というか、近い将来、とんでもないことになっていそう。否、もう既になっているのかも?

ディープフェイクが社会にあふれ出す危険がある。そうなると混乱の極み。人の欲望は果てしがないため、それを制御するにはリテラシーしかないのか?他に有効な手立てがなければ、人類社会は衰退してしまうのではないかと思わせる。

 

ニューヨーク・タイムズブロックチェーンの技術を用いて作成した動画の流通、編集の履歴を追跡できる仕組みを整え、フェイクかどうかを見極めるようにした、とあるが、これ位の事をしても対策としては追いつかず、結果いたちごっこで混乱していくのではないだろうか??

 

ハーバード大学ビジネススクールのズボフ名誉教授の「監視資本社会の時代」は面白そうな本だ。従来の資本主義では、企業が生産する「モノ」が商品だっが、監視資本主義で商品になっているのは「私たち自身」だといっているらしい。

 

さらにデジタル民主主義の時代には、透明性を確保して、ネット上で情報交換するのが当たり前になる、と想定される。このあたりはオードリータンさんが言っている話と共通しているように思う。

 

果たしてわが社はこれを実現できるのか。そういえば昨日の日経だったか、経産省が2年前に発表していたDXのガイドラインを日本企業は9割未着手らしい、このままでは世界に取り残されるのは必至。。わが社も具体的に手を打たないといけないぞ。