虐待の証明 2020年 監督イ・ジウォン

韓国ソウルのある一室で独居老人の死体が発見された。ハン・ジミンが演じるペク・サンアは洗車場で働く。そこに顔見知りの刑事チャン・ソプが現れ、独居老人を彼女に確認させるが、サンアは母親を嫌っており弔いもしなかった。せず、葬式もやる気がなく早々に安置所から去ってしまう。かつてチャン・ソプは新人だったころ、ある事件でサンアが起こした傷害事件を担当してサンアを逮捕したことがあった。サンアは母親から虐待されていた。チャン・ソプはサンアの面倒を見てプロポーズしていたが、サンアは自分に関わるなと拒絶していた。ある時、サンアは寒風の中で一人の少女を発見した。9歳の少女キム・ジウンは父親と二人暮らしだったが、虐待されていた。父親の恋人チュ・ミギョンが現れ、サンアはジウンを引き渡すが、ジウンの父親は一日ゲームばかりしていた。傷だらけのジウンに自分の過去を思い出し、彼女は少女に服を購入してあげて食事をさせた。サンアはジウンを家へ送るが、父親は彼女を足蹴にし、ミギョンとも口論になり、全員警察へ向かうが、ミギョンは良い親を装い、警察はサンアや彼女の味方をしてくれなかった。ジウンは家で寒風の中、ベランダで放置された。少女はサンアに助けを求めたが、サンアは一度は立ち去った。が、嫌な予感がしてジウンの家へ戻ると、自宅の小さな窓から外に脱出して地上に転落したジウンを見つけ、救急医療センターへ連れて行った。チャン・ソプは二人を探した。サンアはホテルの一室で自分の背中の傷を見せて自分も虐待を受けていたことを教え、教養はないけれどジウンのそばにいることはできると言い、少女はサンアを抱きしめた。サンアはチャン・ソプに連絡を取り、母親のことを聞かされた。母親はサンアを虐待していたが、このままではいつか殺してしまうかもしれないと思い、警察に逮捕して欲しいと自首したが、逮捕されなかったので、娘を遊園地に置き去りにしたことを聞いた。少女の父親とミギョンはサンアが娘を誘拐したと訴えた。チャン・ソプは少女の虐待の跡を写真撮影し、近所の動画から少女自宅の小窓から脱出しようとしていたことを知り、両親が嘘をついていることが判明して、まず父親を逮捕し、ミギョンを捜索した。ミギョンは少女を殺せば証拠がなくなると考えて、少女を見つけ出し少女を殺そうと空きビンを振り上げたところにサンアが駆け込み、ミギョンを殴り倒して少女を車に乗せて保護した。そこへミギョンが戻って来て、サンアは少女に後を追ってくるなと言って、二人で決着をつけようとした。揉み合いになり、ミギョンは頭部を強打して気を失ったところで、サンアは石を振り上げたが、そこにチャン・ソプが駆け付けてサンアを止めた。サンアは待っていたジウンの元へ戻った。少女はチャン・ソプに引き取られ、小学校に通い平穏な暮らしを送った。父親は懲役10年、ミギョンには懲役15年の刑が下った。少女は小学校の正門前で煙草を吸うサンアを見つける。