春秋の色 宮城谷昌光

1994年1月28日第1刷発行

 

中国歴史逍遥①から④

海音寺潮五郎『中国英雄伝』、デュマ『ダンタニャン物語』、中島敦『李陵』、芥川龍之介『英雄の器』、郭沫若『歴史小品』「項羽の自殺」、幸田露伴『運命』、陳舜臣『中国の歴史』、中島敦『弟子』、吉川幸次郎『中国の知恵』、白川静孔子伝』

まだ読んでいないものばかりである。

 

楽天の無二の親友元稹は25歳で書判抜萃科の試験に合格(白楽天は32歳で合格)。執政の耳の痛いことを上疏し朝廷を出され河南の県尉となった後、江陵に左遷させる。白楽天も江州司馬に左遷されたので、文通し詩を贈り合う。晩年尚書左丞にまでのぼった。白楽天は情を捨てきれなかった。

 

僅か一行の文でも姿がある。「詞姿」を強調したのは川端康成であった。

 

蒲郡を有名たらしめたのは菊池寛『火華』、谷崎潤一郎細雪』、三島由紀夫『宴のあと』。音楽的に思想的に捉えたのが山本有三『無事の人』。療養生活を送った佐々木味津三右門捕物帖』『旗本退屈男』。高浜虚子とその門人も蒲郡を詠んだ。歌人は佐々木信綱・治綱父子がいる。

 

2度程、蒲郡に行ったことがある。三谷温泉が大変良かった。夕焼けが本当に美しかった。